その昔、劣化しない聖画(イコン)を製作するために生まれたという、
ラーカヴァヤ・ミニアチューラ Лаковая миниатюраと言われるラッカー塗り細密画。
4つの町で主に作られましたが、そのうちの1つ、フェドスキノ Федоскино
(ロシア語読みですどフェドースキナ)塗りの小箱をご紹介します。
半立体モチーフ付! フェドスキノ塗り
楕円型ドームシュカトゥールカ(小箱) <アゲハ蝶> 【販売ページ】
ホワイトを基調としたパステルカラーの箱にピンクのバラ、
そして今にも飛び立ちそうな半立体モチーフのアゲハ蝶が印象的な小箱。
アゲハ蝶の羽根には白蝶貝が使われていて、神秘的にキラキラと虹色の光を放ちます。
箱から抜け出して、飛んでいきそう!
こちらのバレリーナが描かれた箱。いったい何に描かれているでしょうか?
箱を開けてみると………
こ…これは、白蝶貝!
だから光線のあたり方で虹色に輝くのですね。
シェイナ作 フェドスキノ塗り
白蝶貝コンパクト型シュカトゥールカ(小箱) <バレリーナ> 【販売ページ】
ラヴロフ作 フェドスキノ塗り 長方形シュカトゥールカ(小箱) <白鳥の王女> 【販売ページ】
ロシア民話「サルタン王の物語 Сказка о царе Салтане」に登場する、
白鳥の王女 Царевна-Лебедьがモチーフ。
サルタン王の息子、グヴィドン公の愛の力で魔法が解け、白鳥から美しい王女に戻る場面が描かれています。
この箱もよく見ると……
白鳥の王女から王妃にかけてのあたり………
何やら虹色の輝きが!✨
そうなんです。この部分に白蝶貝がはめ込まれているのです。
だからこんなに妖艶な輝きを放つのですね。
写真だとなかなかこの美しさがお伝えできないのが、とっても悔しい………😢
フェドスキノ塗りは、水彩で描く他のラッカー細密画と違い、
油彩絵具を使います。
だから白蝶貝の上にも色が載せられるのですね!!
フェドスキノ博物館に行った時のブログはこちらです↓
美しいフェドスキノ塗り。ぜひ手に取っていただければと思います。